カテゴリー「09 - 都市景観・都市戦略」の記事

2011.05.17

京都のまちかど自転車レンタル事業

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パリの街角にはたくさんのコミュニティサイクル(レンタル自転車のこと)があって、どこから乗って、どこに返してもいいらしい。「コンパクトシティ」における移動手段としてとても便利だと思う。京都にも早く導入されないかな、と思っていたら、いつの間にかこんなのが登場していた(左の写真)。

この写真は鴨川と七条通りが交差するところの写真。『まちかどミナポート』という名称で、水色のかわいらしい自転車が18ブースあった。このような駅(ステーション)は現在、ここ七条西の他に、三条京阪、烏丸御池、京都駅前烏丸口(ヨドバシ前)、神宮丸太町と計5か所ある。どこで借りて、どこで返しても良い。利用料金は最初の1時間が200円、以降1時間あたり100円と良心的だ。

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運営主体はアーキエムズという民間会社。建築士さんが社長で、まちづくりをコンセプトに据えている会社のようだ。この会社と京都市との関係はホームページからはよくわからないのだが、いい場所にステーションを確保しているので、京都市から場所を賃借し、事業運営はアーキエムズ、という切り分けと思われる。

京都のまちかどレンタサイクル事業、大歓迎したい。

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2010.02.26

街にベンチを

Yataishokudo

タイに行くといつも思うのは、人が街に出てきていることだ。
朝も昼も夜も、タイ人の多くは屋台とかオープンエアの食堂とか、
人目のあるところでご飯を食べている。

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民家の前にはよく上の写真のようなベンチが置いてあって、家の人はもちろん、
ご近所の人、ちょっと立ち寄った取引先の人、客待ちのタクシー運転手などが
のんびりとくつろいでいる。夜はよくおっちゃん達が酒盛りをやっている。

ショッピングに行っても、そこら中にベンチやらフードコートやらがあって、
街の中で休憩できる。

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日本で例えるならば大学のキャンパス内のベンチが街中にあるような感じで、 タイでの生活は、無理をせず自然と、一日に何十人もの人とすれ違う生活スタイルになっている。

さて、それに比べると、日本での生活は孤立的だ。 食事は家だし、買い物で歩き疲れても、喫茶店やレストランは 普通は室内にあって、街を行き来する人たちとお互いに 顔が見える場所にはない。ベンチで休もうにも、街にはベンチが少ない。


やや誇張して言うならば、日本の街中には座る場所がない。
そのため、人が街に行くときには目的をもってうろついて、用が終わると
すぐに家に帰る。街の中に滞在する時間は短い。

これに対してタイの場合は、屋台とかベンチとか食堂とか街の中に座る場所が
いたるところにあって、用もなくだらだらと街の中にいられる。
だから街の中に滞在する時間が長い。

そして街に長くいればなじみの顔ともすれ違うし、自然とコミュニケーション
が生まれ、人と人とのネットワークができる。このネットワークは
日本では考えられないほど濃く、重層的で、タイ社会の一つの特徴と言えると思う。

タイで会社をやっている日本人が以前、タイ人への求人は、広告を出すよりも口コミの方がよっぽど効果的だと話していたが、それもこうした重層的ネットワークの一つの表れだろう。


ところで、日本の街が抱える問題の一つに、人々の孤立化がある。
この対策として、タイから学べないだろうか。

つまり、街中にベンチを置きまくり、人々の居場所をつくるのだ。
目抜き通りにはオープンカフェや屋台をつくりまくるのだ。
ご老人は日向ぼっこに来て世間話をする。会社員は会社帰りに
ちょっとくつろぐ。主婦たちは買い物ついでに立ち話ならぬ座り話をする。
子供たちは街の中で遊んだり宿題をしたりする。
店の中という閉鎖空間じゃなくて、街の中に、 通りゆく人々の顔が
見えるところにくつろぎ空間をつくるのだ。

たぶん昔の日本の街も、街が車に占拠される前は、 わりとそういう街だったと思うのだ。

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2010.02.20

ビエンチャン写真集

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ビエンチャンは行く前のイメージ通り、静かな落ち着いた街だった。

イメージと違ったのは、お寺や街並みやカフェなどのアートのセンスがすごく良かったこと。それから、ずいぶん西洋人の観光客が多かったこと。旧市街には外国人向けのホテル、スパ、マッサージ、カフェ、布地屋、雑貨屋、レストランなどが多くあった。

車もそれほど多くなく、歩くのが楽しい街。勝手な意見だけど、あんまり発展して欲しくないと思った。

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街中にはJICAの事務所があった。

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2009.10.27

ケルンの交通政策

居心地の良かったロンドンを離れて、ふらっとドイツのケルンにやってきた。
この街で一番注目したのが、その交通政策だ。

Chari_2 まず、左の写真のような自転車専用レーンがある通りがあった。道路の一番外側が歩道、その一つ内側が自転車専用レーン、その内側が車道になっていた(ちなみにドイツは右側通行です)。

歩いてみると、車も自転車も多い大通りだというのに実に歩きやすい。安全な歩道が確保されているので、車や自転車が怖くない。だから、安心して周囲をキョロキョロしたり、立ち止まって写真を撮ったりできる。






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私が住んでいる京都の街中の交通政策は、正直なところ出来が悪いと思う。

ただでさえ道が狭いのに、自転車、歩行者との棲み分けルールが定まっていないので、車を運転すれば車道に出っ張って走る自転車が怖いし、自転車で走れば路肩に停車中の車を避ける際に背後から車にひかれないように充分注意が必要だし、歩けば背後から自動車に迫られ、歩道でも正面から自転車が突っ込んでくる。

それだけに、ケルンで見たこの棲み分けルールは素晴らしいと感じた。


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そしてもう一つ注目したのが路面電車(LRT)だ。

この路面電車は、地下鉄や高架の駅と違って電車に乗るのに階段の上り降りが不要なうえに、中心部にはバス停のようにくまなく駅があるので、とても快適に移動ができた。その意味ではまるでバスなのだが、バスよりも乗り心地は快適だし、本数も多いし、専用レーンがあるので交通渋滞に巻き込まれないのが良い。ホームも広いので、待ってる間に窮屈な思いもしなくていい。実に使い勝手が良かった。

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この路面電車には、自転車やペットの持ち込みもできる(ただし自転車は少し追加料金が必要)。

さすがに市内のど真ん中には線路を敷設するスペースがなかったようで、電車は地下を走っていたが、この路面電車がそのまま地下に入って地下鉄となる。無駄がなくていい。

ある街が居心地の良い街かどうか。その判断にあたり重要な地位を占めるのが歩いて楽しいかどうかという点だ。そして、それには充実で快適な公共交通網とその安全性というのが必要条件となる。ケルンはこの点で優れていたと思う。




#以下、市内のスナップ写真です。

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2009.10.16

ロンドンの都市景観(2)

London

前回に引き続き、ロンドンの都市景観の話です。

ロンドンの街中には電線と電柱がない。これがロンドンの都市景観が優れている二つ目の理由だと思う。

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電線は地中に納められている。ロンドンの電線の地中化率はほぼ100%だ。


London3 電線の地中化の施策は景観を目的に導入されたものではなく、1800年代に都市犯罪が増加する中で道路に街灯を設置する必要があり、その際ガス灯会社と電灯会社の競争を公平にするために、電線もガス管同様に地中に納めることを義務付けたものだ。

しかしながら都市景観の上の利点もあり、電柱が道路の邪魔をしないので交通政策上の利点もあり、また災害時に電柱が倒れたり火事になったりする危険を予防するという防災上の利点もある。なかなかいいことだらけなのだ。

電線の地中化は日本でもゆっくりと推進されていて、ここ京都・伏見でも酒造エリアの一部に導入されている。外観が実にすっきりしていて良い→こちらへ(※その後の調べで、この写真の場所は電線を地中化したのではなく裏側からひいて見えないようにしているだけかもしれないことが判明)



ロンドンの都市景観が優れている三つ目の理由は、都市にある大きな公園とたくさんの街路樹だ。

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実は、ロンドンの中心部にはそれほど緑が多いわけではなかった。ビジネス街やショッピング街は建物でいっぱいだし、街路樹のない狭い道も多いし、建物の窓やベランダにプランタや植木鉢が置かれた光景もそれほど目にしなかった。

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だがそれを補うかのように、街中に巨大な公園がたくさんあった。ハイドパーク、グリーンパークなどがそれで、いつでも気軽に足を運んで、木々を眺めたり、芝生に寝転んだり、日向ぼっこをしたり、動物と戯れたり、スポーツを楽しんだりできる巨大な空間が街中にある。

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そして大通りには必ず街路樹が植えられている。これらの木々は電線を気にすることもなく大きく成長して、心地よい散歩空間を演出している。木の種類はもっぱら広葉樹で、カナダ国旗にあるようなギザギザのある大きな葉をつけたメイプルが多かったように思う。

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都市景観に関しては、我々はロンドンから学ぶものが多くある。

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2009.10.13

ロンドンの都市景観

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夏目漱石はロンドンに留学してその文明の偉大さにノイローゼになったという。それから既に百数十年が経過し、日本は充分すぎるほどの先進国になった。が都市景観に限っていえば、今回の滞在中、私はロンドンの偉大さに圧倒され続け、羨望を禁じ得なかった。ロンドンの街並みがどこまでも美しかった。宮殿や教会が美しいのは当然だが、都心部も、やや郊外も、中産階級が住むエリアもやっぱり美しかった。

以下の写真はどこにでもあるような街角でのスナップ。

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これで人口720万人の大都市の街並みなのだから驚く。そうして日本の都市を顧みるとき、少し残念な気持ちになる。京都は東京界隈に比べれば景観はマシな方だが、それでもロンドンと比べれば足元にも及ばないだろう。

実に美しく、そして歩きやすい。だから歩いていて楽しいのだ。いったい何が違うんだろう?

London3その答えの一つは建造物の統一感だ。

ロンドンの住宅や建造物の多くはレンガ造りだ。この建材の外観上の良いところは、重厚感と色の統一感(赤、茶、黄などいろんな色のレンガがあったがみな暖色調だ)があって、経年劣化が少なくむしろ時代とともに良い風合いを出していくことだろう。

むろん、お金があるところの街並みは相対的にどこでも美しい。差が出るのはそれほどお金がないところの街並みだ。上に掲載した中産階級の新興住宅地と移民の多く住む団地の写真は、決して金持ちエリアではないがやはり美しい。

ロンドンには長屋形式のアパートメント、いわゆるテラスハウスが多くあった。4階建ての大きな建物が各4メートルくらいで区切られてそれぞれに扉一枚の玄関があり、半地下にキッチンと洗濯場、1階から上は各階1-2個の部屋と階段、という縦長のスタイルが一般的だ。これも富裕層の住居ではない。それでいてこの長屋の景観が美しいのは、外観デザインを周囲と合わせて統一しているからだ。多くの場合はレンガ造りで、そうでない場合でも白のペンキできれいに塗っている。こうして統一感を出すことで、都市景観が落ち着いたものになっている。

街をぶらぶら歩いていて、建物の再建築の現場を見ることができた。見ての通り、外側の壁一枚を残して、後ろは全て新築している。それでも外壁は残すのがロンドン人の心意気だ。

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都市の住居のように間口が狭い家が並ぶ地域の景観を安定させるには、隣近所とデザインを揃えて統一感を出すと良い、と都市デザインの専門家はいう。ロンドンはその好例だと思う。日本の都市景観は残念ながらその正反対かもしれない。サイドパネルの家、タイル張りの雑居ビル、コンクリート打ちっぱなしのポストモダン風の家、モルタルの家、町家風の家などが群雄割拠している。

この話、続きます

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2008.01.07

コタキナバルに行ってきた

Kotakinabalu

さあ今年の年末年始をどこで過ごそうか。オランウータン、熱帯雨林、きれいな海。うん、コタキナバルにしよう。マレーシアならタイからも近いし。

そんなノリで割と気軽に決めたコタキナバルだが、行ってみると意外と遠かった。プーケットからクアラルンプールまで飛行機で1時間強、乗り換えてコタキナバルまで2時間。プーケットからだと東に2500kmくらいあるようだ。緯度はほぼ同じだが、経度は約20度違う。地図の通り、海を渡ればすぐフィリピン、山を超えたらそこはインドネシア。ボルネオ島の北西岸にある街だ。とりあえず写真をご覧あれ。

Kitabalu
高さ4000m強のキナバル山。街の名前はここからついた。「コタ」はマレー語で街の意味。

Beach
本島から船で15分ほどのところにある島

Mosque
伝統的に水上生活を営む人々の集落。イスラム教徒なのでモスクがある。水上生活は波の音を聞きながら眠る夜が特に最高なんだそうだ。

Utsubo
ウツボカズラの一種。現地の女性は若いウツボカズラにたまっている液を化粧水に使う伝統があるらしい。

Coke
アラビア文字(ジャウィー文字かな)で書かれたコカコーラのポスター。街中でジャウィー文字を目にするのはけっこう珍しい。ほとんどの看板がローマ字(マレー語、英語)と漢字(中国語)だ。

Shokudo
街中の食堂。ここはマレー人経営(華僑じゃなくて)の中華料理屋のようで、清潔でよかった。酢豚ならぬ酢鶏、海鮮麺などが美味しかった。

Sabahu
マレーシア・サバ大学。地理的に生物、海洋などの分野に強そう。

#オランウータンについては別途記事をあげます。

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2007.11.05

クアラルンプールの建築物

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クアラルンプールには、イスラム様式を取り入れた美しいビルが多い。街を歩いていて、感心してビルを見上げることがしばしばだった。



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KLのランドマーク、ツインタワー(ペトロナスタワー)。市内のどこからでも見えて、これともう一つのランドマーク、KLタワーを見て、現在位置を確認することができる。ツインタワーを建築したのは、実は日本のハザマと韓国のサムソン物産で、一塔ずつ受け持った。

Klbldg4ptnight_2

夜はこんな風にライトアップされ、最高の夜景を提供する。

写真を撮れなかったが、壁面にイスラムの幾何学模様を取り入れたシェラトン・インペリアルホテルや、重厚なマンダリンオリエンタルホテルのビルも素晴らしかった。

クアラルンプールの新都心は、土地に余裕をもって作られているので、大都会でありながら、見上げるだけの空がある。そしてそこに美しいビルがたつ。緑や公園も偏在しており、近代都市はこうありたい、と思わせるお手本のような都市づくりだ。

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