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2009年11月の記事

2009.11.05

単位の話

I5_wa_sign 以前アメリカのシアトルからカナダのバンクーバーに車で行ったことがある。シアトルから通称I-5(アイファイブ)という高速道路を北に向かって3時間ほど走ればもうカナダ国境で、そのまま走ればバンクーバーはすぐそこだ。

アメリカの高速道路には速度制限を示す「65」の看板が立っている。これがカナダに入るやいなや「100」に変わる。あれ?カナダってスピード出していい国なんだ?  と一瞬勘違いするのだけど、これはアメリカが「マイル」表示なのに対して、カナダが「キロメートル」で表示しているだけ。1マイル=約1.6キロなので、ほぼ同じだ。

国が変わると単位が変わる。単位が変わると違った面が見えてきて面白い。

Juice 右の写真はイギリスで飲んでた普通のペットボトル飲料(クランベリー&ラズベリー味のジュース)だが、栄養表記欄の energy のところに、139KJ / 33kcal とあるのが見えるだろうか。このようにキロジュールで書かれると、ジュール=仕事量と中学校以来頭にインプットされているので、「ああ、これを飲めば俺の体重なら何メートル持ち上げられるかな」なんて思う。カロリーという実感のわかない単位がジュールになることで、食べ物の摂取が急に力学的に見えてきた。

グリニッジの博物館で見た古い分度器には、90度のところに「96」の表記があった。昔は角度も12進法だったのだろう。直角は96度、円をぐるっと一周して384度だ。考えてみるとこれには大きな利点があって、96という数字は約数が多く、直角をいくつにも割っていっても当分の間は小数が出ることがない。子供の頃製図をしていて、90度を1/4に分割すると22.5度になってしまい、分度器に0.5度の目盛りがなくてなんかしっくりこなかった思いをした。この直角=96度のルールならそんな問題は生じない。

Mcompass_5 以前マレーシアで買った方位磁針(左図)は、一周が400度だった。つまり直角は100度。これも意外に使い勝手が良い。円=360度という我々の常識は、意外ともろい常識のようだ。円=360度であることのメリットは、地球の公転周期である約365.25日に近いこと、つまり地球は太陽に対して一日約一度動く、といえる点のみだと思う。

海外を旅する度に、ささいな日常からこれまで常識だと思っていたことが覆されて、複眼になった分だけ違った面が見えてくる、というお話でした。

 



※ヨーロッパ旅行絡みの話はここで一区切りつけて、また京都・伏見生活に戻ります。

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