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2007.10.07

木の年輪から遺跡の年代を測定する方法

Nenrin 昨日、発掘物や化石などの年代を測定する方法として放射性炭素(C14)を使った年代測定法を紹介したが、もっと地味ながらも1年単位で年代を測定する方法がある。年輪年代測定法がそれだ。

年輪測定法は、平たく言うと、何千年、何万年の木の年輪の成長パターンをデータ化してしまい、発掘物の年輪とこのデータを照会して年代を測定する方法だ。

Nenrin1 一年のうち寒暖の差が大きい地域に育つ木には、明瞭な年輪ができる。年輪は成長の記録なので、環境要因(日照時間、気温、降雨量等)に左右され、一年ごとに成長の幅が違う。同じ種、同じ地域で育ったたくさんのサンプルの年輪幅を0.01mm程度の精度で計測して成長パターンを得て、この成長パターンを順々につなげていくことで、数千年の成長パターンが得られる。このデータと、発掘物の年輪を照らし合わせるわけだ。

現在日本ではスギやヒノキの3000年分のデータがあり、アメリカのカリフォルニア州ホワイトマウンテンのブリストルコーン松については約8500年前まで、ドイツのマイン川・ライン川流域のリバーオークについては約10000年前まで遡れるデータがあるという。

実に地味な手法だが、精度は非常に優秀で、どうしても数十年から数百年の誤差が出てしまう炭素年代測定法と違って、一年一年の暦年まで判別できるため、考古学の現場では炭素年代測定法を補完する手法として、さらには炭素年代測定法の前提となる大気に含まれる炭素14量を年単位で探り同方法の精度を高める材料として大活躍しているらしい。

さらに、この年輪データを使って古代の気候を探る年輪気候学という分野も生まれている。地味ながらすごいのだ。

[※参考]
http://dendro.naruto-u.ac.jp/~yn/dendro/opening_j.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/年輪年代学/
http://ksgeo.kj.yamagata-u.ac.jp/~kazsan/class/chronology/dendrochronology.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Dendrochronology

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コメント

うわぁ、すごい充実したブログですね~。僕も昔バックパッカー旅行を何度かしていて東南アジアには興味があります。

面白い生活をされてらっしゃるんですね!サービスの特徴がいまいちよくわかりません。

投稿: 森蔵 | 2007.10.08 06:39

森蔵さん、コメントありがとうございます。
東南アジアは刺激の宝庫ですよね。

サービスの特徴というのは、このブログを外部に対する
情報提供サイトとして見たときの、特徴ということですよね。確かにいろいろ混在してるので、個人ブログのレベルを超える内容・量が書けるようになってきたら、ブログの分割もありかもしれない、と思います。

投稿: ftrain | 2007.10.08 12:44

ああ、ごめんなさい言葉足らずでした。コラブロに関してです。コラブロの特徴がいまいち曖昧です。ぱっと一言で説明できないと思います。

投稿: 森蔵 | 2007.10.08 12:54

あ、コラブロのことでしたか。私のものは設置してから3日たっても、まだ解析中です。グーグルアドセンスなんて、瞬時に記事分析してくれるのに。まあ新興企業とグーグルを比べるのは酷なので、もう少し待ちますが、二週間でメリットが見えなければ撤去の予定です。

投稿: ftrain | 2007.10.09 11:55

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