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2007.09.11

水不足解消の切り札

Desal1_2 ここプーケットは、慢性的な水不足に悩まされている。家が吹き飛びそうな雨季の暴風雨を知る者にとっては、水不足だなんてにわかには信じがたいのだが、そうなのだ。

実際、プーケットの降雨量は雨季の5月-10月には月間で200mm-400mmに及ぶ。乾季の11月―4月は少ないが、それでも年間では2200mmにもなる。この数字は、東京よりも約50%多い数字だ。それでも水不足なのだ。

水不足の理由は二つある。まず、人口が多すぎること。車で走れば南北に1時間半ほどのこの島に、約40万人が住み、年間4百万人の観光客が訪れる。もう一つの理由は、プーケットは島であるため、上流の他県から水を運んでくれる川がないのだ。島内にはため池はたくさんあるが、これだけでは需要をまかないきれない。

だから、とくに乾季になると、断水もしょっちゅうある。このため、プーケットのマンションやホテルでは大きな貯水タンクを備え、一般の家庭でも大きなポリバケツに常に水を張り、自衛している。井戸を掘る人も多い。それでも全然足りず、リゾートホテルなどは高い金を払って外部から水を買っている。

こんな時代が長く続いたが、昨一月に、水不足解消の切り札がプーケットのカロン地区に登場した。海水淡水化プラント、要するに、海水をくみ上げて真水にしてしまう施設だ。

Desal2具体的には、逆浸透という方法を用いるらしい。これは海水を 逆浸透膜という一種のろ過膜に通し、海水の塩分を濃縮して捨てて淡水を漉し出す方式で、これにより、平均3.5%ほどあった海水の塩分を、0.01% ほどにできるのだそうだ。くみ上げた海水の約4割が真水となり、残りの6割ほどはまた海に戻されるのだが、生態系への影響を考慮し、岸辺から800メートル離れたところ、16メートルの深さに戻される。

この施設では一日あたり1万2000トンの真水を生産でき、今年の乾季こそは水不足に悩む心配がなくなると期待されているのだが、さて。

[※Source]
http://www.thaisnews.com/news_detail.php?newsid=203356
http://www.phuketgazette.net/news/index.asp?Id=5452

[※参考]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B0%B4%E6%B7%A1%E6%B0%B4%E5%8C%96

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コメント

拙ブログにコメントありがとうございました。
水資源の問題については、中国の華北地域の緑化活動に少しかかわっていた経験から、大変興味を持っています。
逆浸透膜の技術そのものは知っていましたが、実際のプラントを見たことはなく、うらやましく思います。

プーケットですが・・・大学時代(どうやら同じ大学卒業のようです)旅行で行きました。男二人では行ってはいけない場所ということを学んだ気がします。津波被害の前だったので、典型的な観光地の印象だけが残りました。宿舎の朝食で食べた中国風のお粥がやたらとおいしかったことも覚えてますが(笑)。

面白そうなビジネスをされているんですね。
がんばってください。

投稿: Kenji | 2007.09.12 08:23

Kenjiさん、コメントありがとうございます。
プーケットの淡水化プラントですが、なんせここはタイ・プーケット。
電気の供給も不安定だし、何が起こるかわかりません。
また続報レポートしますね。
同窓なのも何かの縁、またブログに足跡付けに参ります^^


投稿: ftrain | 2007.09.12 22:25

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