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2007.03.30

日泰自由貿易協定って何?

WTO

現地バンコクポスト紙によると、日泰自由貿易協定(Japan-Thailand Free Trade Agreement)がタイの閣議で承認され、来週にも締結される見通しだそうです。日本の新聞では全然報道しないけど。

2006年の日泰間の貿易額は 1兆6千5百億バーツ(約5.5兆円)で、うち約1/3がタイから日本への輸出。この条約の締結によりタイ側としては輸出額の25%増を見込んでいるらしい。

タイ側からすると、農産物(海老、野菜、果実、冷凍鶏、蒸鶏、イカ、調理魚等)やペットフードなどの輸出が促進されるという。関税がゼロになるからだ。繊維、衣類、革製品、靴、宝石・アクセサリーなども恩恵があるという。なお米は対象外で、引き続き関税の対象だ。

一方日本側からすると、鉄鋼や自動車部品の輸出が促進される。また、りんご、桃、梨、プルーン、イチゴ、メロンなど果物類の輸出も恩恵を受ける。南国タイに果物を輸出というと意外な感じがするが、寒冷地で育つ果物はこちらでは比較的高価で売られている。

ところで新聞を賑わせているのは、この協定に対する反対運動の記事だ。学識者やNGOなどが、ここのところ毎日のように集会を開いたりデモを行ったりしている。

彼らによると、船のスクラップ(鉄鋼)や自動車部品と一緒に、日本からタイへ産業廃棄物の輸出が促進される懸念があるのだそうだ。この点については、交渉過程において「輸出しません」という覚書が一枚追加された模様。それでも反対派は不完全だとしている。

また、この協定にはバイオ農産物の特許権の項目もあるらしく、これがタイの国益を害するという意見もある。

さらに、タイの最大の輸出農産物は米だけに、米が対象外とされていることについても不満が大きい。

そんでもって、クーデター後の暫定内閣は、こんな重要な条約を署名するにはふさわしくないとして、新憲法発布後の新内閣まで締結の延期を求めている。

【参照】
http://www.bilaterals.org/rubrique.php3?id_rubrique=115

日本でこの問題に触れている記事はほぼ皆無なのだが、21世紀政策研究所(経団連のシンクタンク)のHPで田中直毅さんが2003年にコメントしていた。曰く、中国とASEAN諸国の間に自由貿易協定が結ばれる前に日本はASEANとの締結を急がなくてはならない、農水省の反対があるようだが(国内の農業保護のため)、日本国全体として価値判断して推進すべき、との論調。

http://www.21ppi.org/japanese/hitokoto/tanaka120.html

門外漢なので私のコメントは控えます。

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