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2004.02.11

韓国女性の女っぷり

 宿泊したソウル市内のゲストハウス(KOREA GUESTHOUSE)で、奇遇にもナオコと再開した。昨夏に韓国にはじめて来た際に、やはり同じゲストハウスで会って一緒に酒を飲んだ25才くらいの札幌人である。彼女は韓国から布地や洋服を仕入れ、自らが経営する札幌のショップとインターネットで販売して生計を立てている。年に数回韓国は東大門に買い付けに来て、一人で韓国語で価格交渉もする。収入もOL時代と比べたら倍くらいあるというから、すごいバイタリティだ。彼女はぜんぜん気負いもなく、人当たりも良いかわいい女の子なのだが、やってることを考えるとホントに尊敬。顧みて自分はまだまだ大海に出てないな、と思ってしまう。
 旅の楽しみの一つは、「ヒト」と出会うことだ。パックの海外旅行ではなく、安いゲストハウスに泊まって旅を続ける個人旅行者の中には、国の東西を問わずユニークな人生観を持つヒトも多いし、現地人とも、お互い片言の英語ながら(逆にそれが手伝ってか)、本音で本質的な話ができる。日本国内で日常生活しているときとは、まったく会話の内容が違う。

 ロッテホテルの3階に割拠する各旅行代理店でニュージーランド行きの航空券を早速調べた。「片道で80万ウォン(約8万円)、往復で120万ウォン(約12万円)です。」え、これじゃあ日本発券のものと変わらない。事前情報と違う。仕方がないので一度ソウルからバンコクへ飛んで、再度バンコクで格安航空券を探すことにした。バックパッカーの聖地、バンコクでならきっと見つかるだろう。「バンコクまでは片道で44万ウォン(約4万4千円)です。」私が日本で買ってきた東京・ソウルの格安航空券(復路は捨てるつもりだ)が2万5千円だったので、合わせるとバンコクまで到達するのに片道で7万円もかけることになってしまう。これだけ払えば東京・バンコクの往復航空券が余裕で買える。格安を追求するあまりなんとも馬鹿なことをしたものだが、仕方がない、せいぜいソウルを満喫しよう。クリスマスも、(オークランドと違ってキリスト教圏でない)バンコクでは面白みがない。ソウルの方がマシかな。かくして私のソウル滞在は当初の24時間の予定が4日間に延びた。まあ休みは4週間もある。急ぐことはない。

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 23日の夜は、ゲストハウスに泊まっていたタカとダイスケ(ともに日本人)とともに焼肉を食べに行った。ここで強烈な個性に出会った。ダイスケの留学時代のクラスメートで、後から合流した韓国人女性・李OB(彼女の名前は珍しく漢字ではなくハングルのみ)。派手な顔立ちで、白のニットに鮮やかな水色のタイトミニ、そして黒のストッキングで決めた上に黒のロングコート。手首を傾けてタバコを吸うしぐさも手伝って、初印象は「コイツお水女か?!」 でも綺麗な人だ。おまけに英語もネイティブに近い。話を聞いてみるとバックグラウンドがまた凄い。演劇をやっていて、ティーンの頃にはテレビに出たこともあったという。ユンソナは当時のお友達だとか。アメリカ・イギリスに留学経験があり、現在は大学院の博士課程で演劇を専攻し、演劇で大学教授になることを目指しているという。アルバイトで芸大受験生の受験指導を行っているというので、「ぶっちゃけそんなんじゃ食えないでしょ」と話を振ると、「実家がリッチなのよ」という答えがあっさり返ってきた。博識で、日本の歌舞伎や能に興味があるというから、歌舞伎では「オヤマ」といって男性が女性を演じるんだよと薀蓄をたれたら、「そんなの当然知ってるわ。私は演劇専攻よ。」と笑って切り返された。逆に、「幕の内弁当」やら「18番」やらの由来のトリビアをこちらが教わることになってしまった。軽妙なトークでいろいろと話題を提供したり、しばらく黙っている人に話をふったりして場を切り盛りする様はまるでクラブのママさんで、見ていて気持ちがいい。韓国にもこんな女性がいるのか、と新鮮だった。タバコを燻らせながら彼女は言う。「ここ10年くらいで韓国の女の人は随分変わったわ。仕事もして男性並みに収入もあり、お酒も飲むしタバコも吸う。結婚すると男性に縛られるので、ボーイフレンドはいてもなかなか結婚しないの。私もそう。」 それでありながらメンタリティは欧米化しているわけではなく、ちょっとした話の中に仲間や家族を大切にする韓国文化もたくさん感じられた。こんな女っぷりの良さを惜しむところなく見せてくれたOBは、二軒目の酒代も「ゲストに払わせないのが韓国文化だから」と、ここは俺たちが払うとかなりしつこく食い下がった我々3人を押しのけて、とうとう4人分10万ウォン(1万円余)をカードで支払ってしまった。おごられてしまった我々3人とは、私とダイスケ、タカの3名。みな20代後半の社会人で、日本人男性である。嬉しいんだか、情けないんだか。。。

 近いうちにTOKEBI STORMという舞台を一緒に見に行こう、と再会を約束して別れた。ちょっと別れるのが惜しかった。

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