カテゴリー「11 - 自己研鑽」の記事

2008.02.09

授業スタイルの変化 10数年前と今

Da_vinci_vitruve_luc_viatour_2 私が通う大学では、ほぼ全ての教室にパソコンとプロジェクターが備え付けられている。講師たちは、よくまとまったパワーポイントで授業を行う。視聴覚教材も多様で、デジカメ画像、ウェブから拾ってきた画像、DVD映画などさまざまだ。私が現役大学生だった10数年前と比べると、授業風景は大きく様変わりしたなと思う。

思えば10数年前の大学の授業風景というのは、こんな感じだった。

講師はひたすら話す。たまにキーワードのみ黒板に板書する。生徒は自分の頭の中で整理しながらノートを取る。視聴覚設備のある教室は少なかったから、画像や映像を見ることは稀で、講師が何か生徒に見せたいときは、白黒コピーや書籍そのものが回ってくるのが普通だった。ビデオテープで映画を見る際は、良いポジションを得るために争って椅子を動かしたものだ。

こうしてあらためて今と昔を比べてみると、大きな違いが一つあることに気づく。そDavid_von_michelangeloれは、ダメ講義が減ったことだ。

良い講義は今も昔も良い。視聴覚教材がなくても話法ひとつで聴衆をひきつけ、論理的に展開していく講義は面白く、理解しないとノートが取れないので必死で理解しようとし、授業後には心地よい疲労感が残った。最近の良い講義は、それに視聴覚教材が加わってさらにパワーアップしている。とくに歴史や芸術など、研究対象が過去のことだったり作品だったりする授業での視聴覚教材の威力は顕著で、たとえばイタリアルネサンスの授業では、何百枚ものダビンチやミケランジェロなどの絵画や彫刻や建築を見られることの効果は言うまでもないだろう。

他方で、昔はダメ講義が多かった。研究者としては優秀かもしれないが、教育者としては不適格と思われる学者が、ボソボソとノートを読みあげていく。体系的、論理的に話をしないので、どこの何について話しているのかさえもわからない授業も多々あった。現在はこの点は、パワーポイントの講義でかなりの部分が改善できる。説明下手ならグラフや表で視覚的に伝えることもできるし、話術がなくても映像で聴衆の関心をひきつけることもできる。誰でもそれなりの授業ができるハード面のインフラが整った、といえると思う。

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2007.09.30

ブログ活用の知的生産術

Cocologこのブログにほぼ毎日記事を掲載するようになって、約1ヶ月がたつ。「知の収集と生産の意欲とアウトプットの増進」を第一目的に始めてみたのだが、自分的には期待以上の効果をあげている。

自分の考えを文章にまとめることで得られるメリットや、ホームページを使って発信することが自分に意欲や緊張感を与えてくれることのメリットは今更あらためて論及するまでもない。ところが、それとは別に、ブログというツールによる情報発信ならではの特別のメリットがあることに気がついた。それは、 緩やかな強制力と、緩やかな逃げ道だ。

緩やかな強制力というのは、定期的に記事を掲載することは義務ではないとはいえ、なんとなく毎日のように記事を書く気にさせる魔力?があるということだ。それはブログに記事が並ぶことの達成感であったり、知らない人からコメントだったり、ブログへのアクセス数だったりに起因するものだ。さらに、毎日更新などと自分で退路を断てば、宣言してしまった手前どうしても書く。知的生産というのは量が質になる部分も多々あるので、継続性を与えてくれることはとても有り難い。

緩やかな逃げ道というのは、隙が全くない完璧な内容でなくても良い、という安心感である。もちろん、長年研究されてきたことを、ブログを使って表現しているプロフェッショナルな方もおり、この辺のルール設定は自分次第なのだが、一般にブログというのは、もう少し自由に気楽に使われている表現手段なので、私もあえて読み手にリマインドしなくても、読み手にもその辺のコンセンサスがある、ということだ。

この二つの特徴が私が今求めているものに合っていて、目的であった「知の収集と生産の意欲とアウトプットの増進」に、大きく寄与していると思う。

唯一ともいえるディメリット。時間はけっこう食うんだよなあ。

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2007.09.15

世界大学ランキング ~ タイ・マレーシアの場合

Yasuda_2 世界大学ランキングという書籍・レポートが出版されている。有名なところではアメリカの「ゴーマン・レポート」(The Gourman Report)、最近では上海交通大学版、ロンドンタイムス高等教育版などもある。それぞれウェイトの置き方に特色があり、かなり順位も変わってくるのだが、共通しているのは、優秀な大学しか取り上げないこと。編者が手作業で評価作業を行うため、物理的な限界から対象が有名大学に限られてしまうのだ。

もちろん、わざわざ海外まで行って大学に通おうという人の多くは、そもそもランキング外の大学は相手にしないだろうから、これで普通は用が足りている。ところが、タイやマレーシアの大学を探ろうとすると、ほとんど見つからない。そりゃそうか。

そんな時に役立つのが、Webometricsというところが発表している大学ランキングだ。このランキングの特色は、ウェブ世界における影響度を唯一の評価指標としていること。すなわち、大学のウェブサイトの充実度、大学スタッフの論文の本数や被引用回数、他のウェブサイトからの逆リンクなどからわかる影響力等だ。こうしてできたランキングがこちら

Kyodaiこの手法の良いところは、機械的にデータを集めるため、 人間の恣意が入りにくいこと、そして、世界中の大学を対象とできること。日本はもちろん、タイやマレーシアの大学も対象となる。ちなみに世界のトップは上から順にスタンフォード、MIT、UCバークリー、ハーバードとなっている。日本の大学では、東大(世界59位)、京大(同116位)、慶応大(同139位)、名古屋大(同235位)、タイの大学ではカセサート大(同516位)、チュラロンコーン大(同527位)、ソンクラーナカリン大(同672位)、AIT大(同772位)、マレーシアの大学ではサインスマレーシア大(同1125位)、マレーシア技術大(同1140位)、マルチメディア大(同1155位)、プトラマレーシア大 (同1301位)の順となっている。

大きな傾向はこのデータからわかるので、タイやマレーシアの大学選びの一助にぜひ活用していただきたいデータである。

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2007.09.03

読書記録のつけ方

Bookdb 読んだ本の記録を残したい。 そんな大層なものではなくて、著者とタイトルと出版年と、内容のサマリーと簡単な感想を記したメモ程度のものを想定している。

学生の頃、梅棹忠夫さんの「知的生産の技術」に触発されて、「京大型カード」で読書記録を残していたことがある。「京大型カード」とは、大学ノートのような罫線が入った、やや厚手のB6サイズのカードのことである。

この方法は優れた方法だった。何よりも検索性に優れ、あいうえお順にでも並べておけば、必要なときに必要なものだけを取り出して参照することができた。つまりデータベースだ。これは最初からアウトプットに使うことを想定した読書記録法だった。

だが、結局数ヶ月でやめてしまい、今ではどこかに行ってしまった。その理由は、手書きが面倒だったこと、カードのサイズの限界から修正や加筆に限界があったこと、携帯性に欠け必要なときにカードが手元になかったこと等の、本質的な理由だった。

大学ノートなどでも試してみたが、なかなか京大型カードより優れた記録方法はなく、WEBでいろいろ調べても読書記録そのものはあっても、読書記録の方法論を書かれている人は少なく、長く悩んでいたが、ふと思いついた。「MSアクセスで作ったらどうだろう?」

もともとデータベースソフトウェアであるから、検索性はお手のものだ。モバイルPCはいつも持ち歩いているから必要なときにそこにあるし、デジタルデータであるから入力の手間も修正加筆も簡単だ。嵩張ることもない。

思い立ったが吉日、早速作ってみた。タイトル、著者名、出版年、読了日、アクセス方法(購入・レンタルの別と保管場所)、内容、感想等のフィールドを作り、ここ一ヶ月に読んだ十数冊をまとめてみたが、思った以上に使い勝手がいい。乱筆を気にせずどんどん書いていけるのがいいし、今後データが増えてきても、検索をかけて目的情報にすぐたどり着けるのが素晴らしい。

知的アウトプットが、質的量的に大幅向上する予感がして、わくわくしている今日この頃なのだ。

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2007.03.26

「大人の学校」構想

Otonanogakkoimage_1  もし私が日本のある一ヶ所に定住するなら、 大人のための学校をNPO事業として手がけてみたい。

大人がスポーツクラブのような感覚で通う学校というとイメージしやすいかも。「寺小屋」ともいうかな。

◆設立趣旨 
(1) 大人が純粋に学問を楽しむ場を創設する
(2) 地域の知恵を地域に還元する
(3) 世代を超えた地域のコミュニティスペースとする
 →以上を通じて、地域住民をハッピーにする

◆潜在ニーズ
・アカデミックな好奇心を満たす場が他にあまりない
・受験の制約等から学校では習わなかった科目も多数
・もう一度勉強したいという社会人層
・職場、家庭以外の第三の空間

◆授業内容
・中学、高校の教科
・大学の公開講座のようなもの
・思想、道徳
・地域文化、伝統文化
・外国語や資産形成などの実学的なものも取り入れていく

◆授業方法
・コア科目については教師を用意
・できるだけ地域住民を活用
・自主研究の発表の場を提供
・講師とカウンセラーの峻別

◆ターゲット層
 午前、午後はシニア層、夜は社会人層

◆他の教育機関との差別化
・学習塾は子供を対象に受験指導のみ
・大学公開講座は週一回程度で限られた内容(補完的には利用)
・カルチャーセンターは主婦層向けの科目
・資格指導塾も受験に特化

株式会社として運営する方法もあるが、地域の人や行政を巻き込んでやっていきたいので、NPO法人の方が良いだろう。敷居はできるだけ低くしたい。

金儲けではなく、地域貢献を主眼としたい。まあこういう仕組みができて一番嬉しいのは自分なので、自分の欲求と地域貢献の方向性が一致する。

指導が本職ではない地域住民を講師役にしながら、授業の品質をいかに保つかがポイントかな。カウンセラーを導入するのは、講師の負担を減らし授業に専念してもらうため。

皆さん、こんなのできたら参加したいですか? 

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2007.03.01

職業と自己実現の間に

Daigaku やりたいことをやって自己実現が図れて、それで食べられるならそれ以上のことはないだろう。だが、多くの人が悩むように、両者はなかなか一致しない。

それは、やりたいことは多くの場合自己満足であって、人様からお金をいただけるサービスレベルにはなりにくいからであり、逆にもし職業としてお金をいただけるレベルにするのであれば、量的に質的に、自己満足のレベルを超越せざるをえないからだ。

私の場合、一番やりたいことは、好奇心の充足。タイ学、地球科学、生物など、本格的に首をつっこんでみたい分野は山とある。

これらを職業とする職種でまず思い浮かぶのは大学教授だが、ハードルの高さもさる事ながら、学問も専門・細分化が進んでいるので、例えばタイ学者になるならそれ一本に10年は首を突っ込む必要があり、これが足を踏みとどまらせている。あれもこれもやりたい私なので、ある程度理解できたら別の分野に移りたいのだ。だが、そんな中途半端レベルの奴に、大学がお金を払ってくれるわけがないし、教わる学生もいい迷惑だ。

だから、やりたいことや一番好きなことは趣味として取っておいて、職業は別のものを選んだ方が、好きなことを純粋に楽しめて良い、という人もいる。

これも一理あるのだが、両者は一致しないまでも、できるだけ近づけたいとは思う。そこで今のところ、以下を目指している。

ます収益源は、自分の趣味に合う分野を中心とした旅行業で行く。エコツーリズム、タイ、異文化体験、海洋、アカデミズムなどがキーワード。

そして、準専門家のレベルで、好きなテーマで本を書く。実力的にもマーケット的にも、多くの収益につながるとは思えないのだが、これは自己実現なのでそれでも良い。

みなさんはどうですか?

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2005.08.29

人生の「経営管理指標」

昨日、複眼的に事業を評価するための指標が、事業を成長させていく上で必要だと書いたが、ふとこれは人生にも言えるのではないかと気がついた。

誰でも、自分の理想とする人生像があるだろう。だが仕事や家庭で忙しくしているうちに、大目標と小目標がずれてきてることはないだろうか?

例えば、優れたビジネスマンになりたいという大目標があり、そのために「年収をあげるぞ」という小目標を立てたのに、気がついたら給料に直接つながる営業成績ばかりに振り回されていたり、残業代目当てで残業していたり。あるいは、幸せな家庭を築くという大目標ためにマイホーム貯金を始めたのに、貯蓄という小目標に振り回されて出費を抑制してしまい毎日の楽しさ実感できなかったり。たまに「あれ、こんなはずじゃ」、と思ったりもするものの、小目標の達成には小目標達成の喜びや充実感があるので、いつしかずれていく。そして大きな視点で物を見ることを忘れていく。

そこで、自分の理想とする人生像を実現していくために、あるいは人生の大目標と日々の生活の中での小目標をすり合わせていくために、人生の「経営管理指標」があればとても役立つと思う。事業であれば、財務諸表やその他の経営管理指標が、経営の羅針盤になってくれる。これの人生版だ。

とりあえず、B/S的なもの(今の自分を表す書類)と、P/L的なもの(一定期間におけるプラス面とマイナス面を表す書類を定期的に作成し、将来のB/Sや理想的なP/Lと照らし合わせながら見てみてはどうだろう? たとえば、小説家になりたいという将来のB/Sを持つ人が、今月は文章力を磨いたので、今月のB/Sでは文章力が1ランクアップした、とか。毎日を充実させたいと願うOLが、今月のP/Lと理想のP/Lを照らし合わせて、今月はお金は余ったけどちょっと外出が少なかったかな、とか。

なんかすごいものが出来そうな気もするのだが。

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